第3木曜日 10:00~12:00 11月21日~2025年5月15日 前期6回 [11/21、12/19、1/16、2/20、4/17、5/15] ※3月はお休みです。 | |
白鳥 由加利(金繕い工芸作家・一菜会公認教授) | |
ひび割れたり欠けたりしても手放せない愛着のある陶磁器を、漆と金を使った手法で蘇らせる…それが金繕いです。古くは室町時代から行われていたこの伝統技法は、ただ破損を直すだけでなく、再び使うことが出来るようになる世界唯一の技術でもあります。そして漆を使って継ぎ合わせ、金を蒔いて仕上げる工程は、器への愛着を一層深めます。普段使いのものから、美術工芸品まで、あなたが金繕いを施したいものをご持参ください。それぞれの持ち味を活かして器に新しい命を吹き込みましょう。 ◎最初の6カ月で基本の技術を説明し、後半の6カ月で応用の技術を学んでいただきながら完成までご指導いたします。破損の状態によって完成時期は異なりますので、あらかじめご了承ください。 ◎2年目以降は、直したい器に合わせて修復方法をご指導いたします。 ◎体験不可 ☆初心者カリキュラム(全12回) こちらの講座は、全12回を1年かけて実施いたします。 ■基本(6カ月) ①欠損の見極めと下準備についての説明 ②ほつれの補修:「ほつれ」とは1ミリ以下の小さな欠けのこと。 繕いの基本を学びます。「欠け」のものと合わせて赤漆を塗り重ねていきます。 ③にゅうの補修:「にゅう」とはヒビのこと。安全なヒビと危険なヒビを見極めて繕います。 ④割れの補修:割れた破片のあるものの接着。破片の大きさはもちろん、微細なものでも接着して繕います。 ⑤繕いの仕上げ:美しく仕上げるための練習です。割れや欠けの形をそのままに蒔絵します。 ⑥欠けの補修:「ほつれ」より大きな欠けで、破片のないもの。 原則として木片を用いて繕います。欠けの大きさで2回に分けて説明します。 ■応用(6カ月) ⑦木工・漆器類:陶磁器以外の補修(木工品・漆器類・ガラスなど)を学びます。 ⑧のりうるし:生漆による接着より強度が必要な場合、割れの破片が多く複雑な場合に、白米と漆を混合して「のりうるし」を作り、接着します。 ⑨平蒔絵・置き目:美しく仕上げるために漆を直接用いるフリーハンドでの絵付けや、「置き目」の技法を学びます。 ⑩高蒔絵:仕上げに変化をつけるための高蒔絵を学びます。 ⑪貝合わせ:金箔の扱いの練習のため、貝合わせを作ります。はまぐり貝は各自事前に購入して磨いたものを使用します。 ⑫補強の講習:割れを接着した後、さらに強度を求められる場合に、和紙を用いて補強します。 ⑬呼び継ぎ・総体繕い:「呼び継ぎ」は破片のない場合に他の器の破片を用いて接着して仕上げる技法。「総体繕い」は仕上げに金・銀蒔絵を用いず、色漆を調合して繕う技法。 ※⑫⑬については、該当する器があれば、ご説明いたします。 ★講師プロフィール: 金繕い工芸作家。神奈川県横浜市出身。美術大学卒業後、プロダクトデザイン・インテリア関係の仕事に携わる。金繕いとの出会いを機に工芸家・原一菜氏に師事。現在は金繕い請負のかたわら工房やカルチャーセンターで金繕いを始め工芸を教えている。一菜会公認会員。金繕い教室「藤那海工房」主宰。著書に「金繕いの本」(ブティック社)がある。 ホームページアドレス http://www.shiratoriyukari.flop.jp/ | |
19,800円(税込・前期6カ月)※後期分も同額。 ※別途、設備使用料900円(税込・6回分)がかかります。 | |
11,000円(税込) テキスト代 1,980円(税込) ※金の値段が高騰しているため、教材費の価格を変更する場合があります。 |
金繕い入門【前期】
◆持参品 エプロン、ノート、筆記用具、ティッシュペーパー、セロハンテープ、食品用ラップフィルム(幅 22cm もしくは 30cm)、直したい器(初回に出来るだけ沢山お持ちください。陶器・磁器いずれも可。)
※持参いただく器につきましては、お申込みの際に詳細を記載しました資料を送付いたします。
※持参いただく器につきましては、お申込みの際に詳細を記載しました資料を送付いたします。