平安貴族の読書
その優美な句題詩

第2月曜日 13:30~15:00 
5月12日~10月27日 全6回 
[5/12、6/9、7/14、8/4、9/8、10/27]
※8月は第1月曜、10月は第4月曜
佐藤道生(慶応義塾大学名誉教授)
我が国には「句題詩」と呼ばれる漢詩がある。
これは中国唐代に形成された近体詩に、日本独自の表現上の規則が加えられて成立した詩体である。平安時代中期以降、鎌倉時代末まで、詩会で作られる漢詩の大半は、この句題詩であった。
句題とは漢字五文字から成る詩題のことで、季節感・年中行事を内容とする。したがって句題詩は四季折々の美しい景物が詠み込まれた、極めて優雅な文学作品であった。

本講座では、現存する句題詩の中から秀作を選び、それを丁寧に読んでみたいと思う。そこから浮かび上がるのは、貴族たちの読書の広さであり、教養の高さである。


★カリキュラム
第1回 句題詩とは何か
第2回 句題詩の変遷̶双貫語の発見
第3回 平安中期の句題詩̶大江以言・藤原道長の作品
第4回 説話の中の句題詩
第5回 平安後期の句題詩̶大江匡房・藤原忠通の作品
第6回 鎌倉初期の句題詩̶平家詩人の作品


★講師プロフィール★ 
1955年生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。古代・中世の日本漢文学を専攻する。趣味は図書館で古い書物をながめること(古ければ古いほど良い)。著書『平安後期日本漢文学の研究』『句題詩論考』など。
21,120円(税込・6回分) 
※別途、設備使用料 990円(税込・6回分)がかかります。
◆持参品 筆記用具
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